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ウォールアンドケース

日々変化し続けているビジネス環境において、現状に即したブランディングやポジショニングの見直しを行うことは必要不可欠になっています。草創期を過ぎて数年が経ったWahl and Caseにとっても、それは例外ではありませんでした。当社では、Wahl and Caseが人材スカウト会社としての独自性を実現し、ポジショニングおよびブランドの徹底解析を経た効果的なマーケティング戦略を実践するための支援業務を行いました。

変化の必要性

「若さ」「ダイナミック」「インターナショナル」「ハイテク人材」。東京に拠点を置く人材スカウト専門会社、Wahl and Caseを一言で説明すると、こうした言葉が思い浮かびます。同社はサンフランシスコとベルリンにもオフィスを構え、ハイテク産業における一流企業やスタートアップ企業に才能ある人材を紹介しています。世界をリードする革新的な企業をサポートし、東京に拠点を置くスタートアップの第一線に立ちながら、HRテックベンチャーを自ら立ち上げているという点において、現代を象徴する企業であると言えます。

同社は長年にわたり、ハイテク産業とスタートアップ業界におけるベース作りとブランドイメージの確立に尽力してきました。事業の成熟期を迎え新しいフェーズに突入したことで、ブランドを再構築し、ブランドの本質を具現化した新しいアイデンティティを創出すると共に、市場でのポジショニングの最適化を望んでいました。

そこで当社の介入をもってブランド監査を行い、ブランドアセットを見直すことで、Wahl and Caseのアイデンティティの再設計を行う運びとなりました。同時にウェブサイトのデザインを一新し、継続的な情報発信を行うプラットフォームとして機能させることで、新規顧客や求職者の獲得に資するサイト構築も行いました。

Wahl and Caseらしさ

まず初めに同社の現状を把握するために、社内スタッフおよび顧客、求職者の協力のもと、Wahl and Caseのブランド監査に取り掛かりました。インタビューを通してシニアレベル、エントリーレベルのスタッフの意見を聴取し、社内ワークショップにて同社に関する様々な見識を収集したところ、ブランドイメージに大きな差異があることがわかりました。

シニアレベルのスタッフが認識していたブランドイメージは、同社のコア・ミッションと、企業として達成したい目標に強く結び付いているものでした:

  • 人材リクルート業界に大きなインパクトを与える
  • 売上ベースではなく、顧客に対する実質的な付加価値ベースで考える
  • 信頼に基づいた長期的なパートナーシップの構築、親身なサポート体制
  • HRテックの推進など、革新的なリクルート方法の追求

一方でエントリーレベルのスタッフは、企業カルチャーに即したブランドイメージを持っていました:

  • 多様性に富んだ多文化・多言語チーム
  • オープンで率直なコミュニケーション、良好な社内風土
  • フレンドリーで楽しく、やる気に溢れている

両グループが認識している企業のコア・アクティビティと課題は共通していました:

  • ハイテク企業およびスタートアップ企業に適した才能ある人材の発掘に特化する
  • 関係構築を重視し、個別化サービスを提供する
  • 伝統的な日本企業・社会に対してのアピール

このように、日常業務の外では、Wahl and Caseのブランド・アイデンティティは明確に確立されておらず、社内で十分に伝達されていないことが明らかでした。我々に与えられた課題は、ブランドに対する様々な解釈をシームレスに統合させ、信頼性があり、分かりやすく、共有しやすい新しいブランド・アイデンティティを真に共感できるものとして確立することでした。興味深いことに、スタッフのほとんどが、日本に進出している多くの外国企業が共通して抱える課題である「日本社会への適応力」を同社の課題であると指摘していました。

次に、Wahl and Caseが外部からどのように認識されているのかを把握するために、同社をよく知る企業に対してインタビューを実施しました。そこでまた新たな見地を獲得することができました:

  • 一見しただけではハイテク産業に特化しているということが明確ではない
  • 東京のスタートアップコミュニティにおける知名度の高さが他ではあまり認知されていない
  • ブランドイメージはCEO管理職のイメージを強く反映している
  • 良好な関係性、プロフェッショナルかつ信頼性がおける

社内での共通認識の欠如が外部に発信するブランドイメージに影響を与え、ブランドの真の価値や強みを伝えきれていないということが明らかになりました。競争の激しい業界で、他社と差別化し、印象付けを行っていくことの必要性が強調される結果となりました。

 

 

これらに加えて、同社が保有するアセット、ウェブ解析ツール、トレーニング教材について掘り下げることで、さらなるインサイトを得ることができました。調査フェーズの最終段階として、Wahl and Caseの新たなブランド・アイデンティティの核となる概念を以下の通り統一しました。

  • 専門性―ハイテク産業およびスタートアップに特化
  • 文化―ダイナミックかつ革新的
  • サービス―価値駆動型かつ親身なサポート体制
  • 信頼性―プロフェッショナルかつ信頼がおける企業
  • 影響力―日本企業および外国企業に対するアピール

 

ブランド再構築

調査フェーズで明らかにした基本概念を元に、まずは新しい企業ロゴの作成に取り組みました。ダイナミックな企業カルチャーを表現するとともに、一見してハイテク産業を想起させるデザインを目指しました。また同時に、様々な場面で適用できるロゴにしたいという思いがありました

こうした点を踏まえて、Wahl and Caseのモダンで進化し続けるブランドを表現するために、わかりやすく印象的なフォントを使用することにしました。ブランド・アイデンティティ形成において当社が採用している多面的アプローチとして、3つの観点からロゴのたたき台を用意し、それを精錬させていくという方法を取りました。初期段階で、社名に使用されていた古風に見える「&」マークの代わりに「+」マークを採用するということが決まりました。丸みを帯びたシンボルを取り除くことによって、より幾何学的で統一感のあるロゴになり、モダンでハイテク産業に適したデザインになりました。

様々な太さのフォント試しましたが、最終的には信頼性や強さを強調する太字のフォントに落ち着きました。色に関しては、ビンテージ色の強かったオリジナルの色合いから、より明るい鮮やかなオレンジ色に変更し、Wahl and Caseのダイナミックさやアグレッシブさを忠実に表現することに成功しました。

最後に、同社の楽しく活発な企業カルチャーをシンプルかつ魅力的に表現するために、協議の結果、社名の先頭の「W」にトーチ型のマークを加え、「A」の横棒を取り除くことで、微細ながらも目を引くデザインに仕上げました。文字にほんの少しの趣向を加えただけのシンプルなデザインによって、プロフェッショナリズムを失わずにブランド・アイデンティティを表現できるロゴになりました。

新しいロゴが完成したところで、その他のブランドアセットも見直す必要がありました。名刺については、遊び心を加え、同社の一風変わった社風を表現するために、スタッフごとに異なる色のロゴを用意しました。裏面は黒地に鮮やかな色彩を使用しており、採用企業の担当者や求職者の印象に強く残るデザインに仕上がっています。

 

機能性とコンテンツを満たすデザイン

ウェブサイトについては、ブランドの改良に合わせて、ユニークなオンライン体験を提供できるものを構築しました。全体的なデザインについてはシンプルさとモダンさを強調するために太字フォントを採用し、社名にも使用した「+」のマークをサイト内の要所要所に使用することで、統一感を持たせながらも遊び心を演出しました。また独自性を強調するために、サイト上に掲載する画像にスタッフ本人の写真を使用することにしました。

同社はこのリブランディングを、既存のウェブサイトが抱えていた課題に取り掛かる絶好の機会だと捉えていました。そこで我々はサイトの構造を見直し、階層を減らしてメニューバーに表示されるページを再編することで、訪問者が直感的にサイトを周回でき、少ないクリック数で目的のページにたどり着ける設計にしました。加えて、以下の目的に沿えるサイトを目指しました:

  • サイトの目的を明確にし、コンバージョン率を高める
  • ブランドの可視性を向上させ、牽引力を強める
  • 日本企業外国企業両方に対してアピールする

同社はリード数の増加(紹介先となる企業および転職希望者の獲得)を目指すとともに、社内スタッフの獲得も望んでいました。これを実現させるために、サイトのCTAを効果的にする体系的な階層構造を工夫し、優先度の高いボタンにはロゴに使用している特徴的なオレンジ色を割り当てて目立つようにしました。さらに「問い合わせ」ページは、採用企業、求職者、社内採用希望者、一般の問い合わせの4つの問い合わせフォームを設けるというユニークなデザインにすることで、訪問者が目的に沿った問い合わせを気軽に行える場を提供しました。また、会社側にとっても、件名で問い合わせ内容を確認できるようになり、メール管理が容易になるというメリットが得られました。

Wahl and Caseの大きな狙いは、ウェブサイトを強力なデジタルマーケティングツールとして活用し、多くの訪問者をサイトに呼び込むことでした。機能面ではSEO対策を施し、検索されやすいサイト作りを心がけました。ソフトウェアとしてはWordpressを導入することでユーザーフレンドリーな作業環境を実装し、サイト管理やコンテンツアップロードが容易にできるようにしました。また、SNSシェアボタンとニュースレター登録セクションを設けることで、訪問者との積極的なコミュニケーションを図れるようになりました。

しかし、どれだけデザインや機能性に優れていても、サイトの可視性やリード数の増加はコンテンツ次第というところがあります。そこで英語と日本語両方のキーワードを広範囲に調査し、サイトのSEOを向上させるコンテンツ設計を行いました。また、Wahl and Caseのブランドと企業を体現したメッセージを作成することで、日本企業と海外企業両方の共感を呼ぶコンテンツを目指し、特に日本語の文章をより洗練されたものに推敲することで、同社の新しい可能性を広げることに注力しました。

まとめ

ブランディング戦略、デザイン、コンテンツ作りと多方面からアプローチを仕掛けたことで、Wahl and Caseがブランドの真価を誠実かつ魅力的に伝えるためのサポートをすることができました。同時に、新たなデジタルプラットフォームを通じてハイテク産業に寄与する同社のビジネスをさらに活気づける手助けとなりました。

 

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